2010年01月17日

ドル建積立利率変動型終身保険




本日保険相談にお越しいただいたO様は、外資系生命保険の営業マンから勧められた保険についてセカンドオピニオンを求めて相談に来られました。


まず、お子様の学資保険として『ドル建積立利率変動型終身保険』を提案されていました。


この『ドル建積立利率変動型終身保険』という保険は、お客様の毎月支払う保険料をUSドルにて資産運用を行う商品で、積立利率(年3%を最低保証)が毎月見直されます。積立利率が高くなれば、保険金額の増加が期待できる保険で、保障は一生涯続きます。


そもそも、終身保険をなぜ学資保険代わりとして使うのかというと、終身保険には貯蓄性があるからです。
終身保険の保険料を短期間で払い込んでしまい、お子さんが18歳になる時にその保険を解約します。
終身保険は払い込みが終了し、かつ、ある一定期間経過すると、それまでに払い込んだ保険料以上に『解約返戻金』が戻ってくる仕組みになっています。
その『解約返戻金』を学資金として積立たい金額に設定し保険に加入します。
また、契約者(被保険者)であるお父さんが万が一の時には死亡保障としても役に立ちます。


まつもと保険相談センターに学資保険のご相談に来られる方に、我々もこういった提案をすることがあります。



でも、問題はそれがドル建てであることです。


まず、毎月の保険料もドルで払いますので、為替レートで毎月変更されます。
そして、目的の学資金が必要な18歳時に保険を解約して受け取る金額も為替レートに左右されます。
ドル→円の両替も手数料が発生します。


月々の保険料がいくらなのか、学資金がいくら受け取れるのかもわからない不確実なこの商品を、学資保険代わりにしてしまおうなんて、ちょっと考えられないですね。


余剰金を使って投資感覚で加入されるのであればまだしも、確実に貯めておきたい学資保険にこんな不安定な商品を提案してしまう事も、ちょっと考えられないですね。







  

Posted by 番頭しばはし at 22:51Comments(0)学資保険

2009年12月14日

学資保険って・・・


昨日に引き続き、本日もT様が保険相談にお越しになりました。


今日は、お子さん2人の学資保険からご確認させていただきました。

ご長男:9歳
ご二男:5歳

お2人とも生まれてすぐに共済にて学資保険に加入し、
18歳満期100万円
22歳満期200万円
そして2年前にK生命にて、さらに
18歳満期100万円

トータル400万円の学資保険をご準備されていました。


月々の掛け金は
ご長男:22,218円
ご二男:20,529円

と、結構な金額です。


T様の入られている学資保険は、純粋に『貯蓄』ではなく、『保障』も付加されており、
お子さんが万が一亡くなってしまった時の死亡保障と、入院されたときの医療保障が付いていました。


そして学資といえば、肝心の貯蓄率ですが、、、

残念ながら元本割れです。

ご長男の方で確認すると、
18歳満期時100万円に対し、月払4,899円×12ヶ月×18年間=1,058,184円
22歳満期時200万円に対し、月払9,029円×12ヶ月×22年間=2,383,656円
18歳満期時100万円に対し、月払8,290円×12ヶ月×11年間=1,094,280円
                                      (7歳の時に加入)

400万円を受け取るために、453万円もかけていることになります。

2人分を計算してみると、なんとトータル108万円も掛け捨てている学資保険でした。


T様は愕然とされていました。


この学資保険には保障も付いていて万が一の死亡の時には死亡保険金が支払われます。
また、入院したときも入院給付金が支払われますが、入院5目からでないと支払われません。
T様のご長男は小さい頃に3回入院したことがあるそうですが、いずれも5日未満の入院だったため、入院給付金は一度も受け取ったことはないそうです。
この先を考えても、108万円分も入院する可能性は低いですよね。


学資保険に保障が付いていると安心な気がしてしまいますが、本来の目的は貯蓄であり、108万円も掛け捨ててしまうのであれば、銀行で預金していたほうが良いですよね。


学資保険は貯蓄性が重要です。


学資保険を見直すだけでも、積立金を増やすだけでなく、月々の支払いを減らすことも可能です。


  

Posted by 番頭しばはし at 23:21Comments(0)学資保険